「AIって気になるけど、何から勉強すればいいかわからない…」
そんな人に注目されているのがG検定(ジェネラリスト検定)です。
私自身もCHATGPTなどのAIが誕生してからというもの、仕事での生産性を高めることはできないかと思い、AIや機械学習に興味を持ち始め、「まずはG検定から挑戦してみよう」と思い立ちました。
この記事では、G検定とは何なのか、勉強方法、難易度、参考書の情報など、まとめています。
受験前の不安や疑問を少しでも解消できるよう、徹底的に調べて整理しました。
これから一緒にG検定合格を目指す仲間として、受験への第一歩になればうれしいです。
G検定とは?
G検定(ジェネラリスト検定)**は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施している民間資格で、AI(人工知能)に関する基礎知識や応用事例、法律・倫理などの理解度を問う試験です。
三菱商事は、2027年度から課長級(入社8~10年目)が昇格する際に、本資格の取得を必須とする方針を打ち出し注目されました。
特に「AI開発をするわけではないけれど、ビジネスや現場でAIを活用したい人」や、
「AIについて最低限の知識を身につけておきたい」という非エンジニア層や文系出身者にも人気があります。
公式の目的(JDLAの定義)
人工知能・ディープラーニングの基礎知識を持ち、事業活用するためのリテラシーを有しているかを検定する。
JDLA(日本ディープラーニング協会)公式サイトより
プログラミングスキルは問われませんが、AI技術の概要、機械学習・深層学習の原理、社会的課題など幅広く問われます。
どんな人が受けるの?
- データ分析を始めたい社会人
- 就職・転職に活かしたい学生
- 副業・独学でAIに触れたい個人学習者 など
開催頻度・受験方法
項目 | 内容 |
実施回数 | 年6回(2025年) 9月6日(土) 11月7日(金)・8日(土) |
試験方法 | オンライン(自宅受験) ※カメラ付きのPCでの受験が原則 |
試験時間 | 120分 |
受験料 | 一般:13,200円(税込)/学生:5,500円(税込) ※割引制度あり ・AI For Everyone修了者:30%割引 ・再受験者:50%(2年以内) |
試験内容・範囲
G検定は、JDLA(日本ディープラーニング協会)が公開している公式シラバスに基づいて160問程度出題されます。
シラバスは以下の10カテゴリで構成されています。
【技術分野】
人口知能とは
- 人工知能の定義
- 人工知能分野で議論される問題
人工知能をめぐる動向
- 探索・推論
- 知識表現とエキスパートシステム
- 機械学習
- ディープラーニング
機械学習の具体的手法
- 教師あり学習/教師なし学習/強化学習
- モデルの選択・評価
ディープラーニングの概要
- ニューラルネットワークとディープラーニング
- 活性化関数/誤差関数/正則化
- 誤差逆伝播法
- 最適化手法
ディープラーニングの要素技術
- 全結合層/畳み込み層/正規化層/プーリング層
- スキップ結合
- 回帰結合層
- Attention
- オートエンコーダ
- データ拡張
ディープラーニングの応用例
- 画像認識(CNN)・自然言語処理(RNN、Transformer)
- 音声処理
- 深層強化学習
- データ生成
- 転移学習・ファインチューニング
- マルチモーダル
- モデルの解釈性
- モデルの軽量化
AIの社会実装に向けて
- AIプロジェクトの進め方
- データの収集・加工・分析・学習
AIに必要な数理・統計基礎
- 平均・分散・標準偏差
- 微分や行列・ベクトル
- 損失関数や勾配降下法
【法律・倫理分野】
AIに関する法律と契約
- 個人情報保護法
- 著作権法
- 特許法
- 不正競争防止法
- 独占禁止法
- AI開発委託契約
- AIサービス提供契約
AI倫理・AIガバナンス
- プライバシー
- 公平性
- 安全性とセキュリティ
- 悪用
- 透明性
- 民主主義
- 環境保護
- 労働政策
- その他の重要な価値
- AIガバナンス
G検定は、AIに関する幅広い知識が問われる試験ですが、数学的な計算やプログラミングの実装は不要です。
また、「知っているかどうか」で正解が決まる問題が多く、理解と暗記がカギになります。
未経験でも、試験範囲をしっかり理解して、計画的に勉強すれば合格可能な内容と言えそうです。
合格率・難易度
合格率に関してはJDLA(日本ディープラーニング協会)が試験の開催ごとに公開しています。
以下に2025年開催試験の合格率をまとめました。【2025年8月時点】
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
第一回 | 4,633 | 3,414 | 73.6% |
第二回 | 6,401 | 4,776 | 74.6% |
第三回 | 4,284 | 3,501 | 81.7% |
第四回 | 7,440 | 5,833 | 78.4% |
2025年開催の試験では、70%以上の合格率があり難易度としては初心者にピッタリな入門レベルと言えそうです。
勉強法・スケジュール
公式サイトによると、受験までの学習時間は30~50時間が39%で一番多かったようです。
合格率が高いとはいえ、公式サイトの合格者体験談で苦労した点を見てみると、「初めて見聞きする専門用語が多く暗記に時間がかかった」という声が多く見受けられました。
また、工夫した点では「アルゴリズムを図やイメージで理解すること」、「細かい内容よりも全体像を理解すること」、「教材に触れる時間をなるべく増やすこと」と書かれていました。
そのため、勉強法としては一度テキストを読んだ後は問題集を周回することを重点的に進めていけばよさそうです。
おすすめの参考書【5選】
この章では、おすすめの参考書5選を紹介します。
【1位】最短突破 ディープラーニング G検定問題集 第2版
個人的に、合格率が高い試験に関しては問題集を周回することが最も効率的な試験対策と考えるため問題集を1位に選びました。
おすすめのポイントとしては、オンラインの模擬試験が付属している点です。
また、図を併用した解説のため質が高い問題集となっています。
【2位】徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第3版
G検定の試験範囲を網羅しており、解説も充実しています。
また、本書では索引があり効率よく学習できる一冊となっています。
【3位】G検定公式テキスト 第3版
公式テキストなだけあって基本的な内容を網羅しており、ディープラーニングについての入門編として最適な一冊となっています。
ただし、試験内容と完全にマッチしているわけではないので、合格するためには問題集とあわせて購入することをおすすめします。
【4位】ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)最強の合格テキスト 第2版
本書では、問題に対して詳しく解説されているため深く学びたい方におすすめの一冊となっています。
こちらも、テキストだけでは初心者には難しい可能性があります。同シリーズの問題集もあるのであわせての購入がおすすめです。
【5位】スッキリわかる ディープラーニングG検定 テキスト&問題演習 第3版
試験に出る知識を効率よく習得し、出題実績の高いテーマの問題演習もできる一冊です。
また、図表を用いた丁寧な解説で初心者に優しいです。
まとめ
私自身、この記事を書いている段階ではまだG検定を受験していません。
だからこそ、「これから受ける人の目線」で徹底的に調べ、情報を整理しました。
今後、実際に受験してみてわかったこと・苦労したポイント・おすすめの学習法なども追記していきます。
この記事がG検定受験への第一歩となればうれしいです。
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